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テラカオスバトルロワイアル 一周目 一日目 二日目 三日目 四日目 エンディング テラカオスバトルロワイアル 二周目 カオスルート 一日目 テラカオスバトルロワイアル 二周目 ロウルート 一日目 一日目2 テラカオスバトルロワイアル 三週目 第一回放送までのSS テラカオスバトルロワイアル 四周目 一日目 二日目 セプテントリオン編 無人島編 テラカオスバトルロワイアル 五周目 一日目 二日目 エンディング テラカオスバトルロワイアル 六周目 一日目 一日目2 二日目 エンディング
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概要 マップ エラー・ボス情報小型エラー「α型エラー400」「β型エラー401」初級 上級 小型エラー・「アルファ」「ベータ」「ガンマ」「デルタ」「エプシロン」初級 上級 中型エラー「γ型エラー500」「δ型エラー501」初級 上級 中型エラー・「プサイ」「カイ」「ファイ」「ウプシロン」初級 上級 大型バグ・オメガ初級 上級 闇神姫(レイドボス)初級 上級 エンディング(?) 報酬参加ご褒美 アップデート履歴 コメント 概要 倒したはずのエラー達が!? 今まで倒してきたはずのエラー達が突如蘇ってきた!? このままではまた世界に悪影響を及ぼしてしまう! みんなで協力してエラーを殲滅せよ! 正式名称「復刻レイドボスバトル」。期間限定(2023.09.14~2023.11.14)イベント。 昨年も同時期に行われているが、今回はオメガと闇神姫がボスとなるため、実質的に第二回の復刻といってもいいだろう。 (※以下、やむを得ず旧情報を転用している部分があります。各自修正お願いします) 基本的には昨年の復刻と同様なので、オフラインレイドのスタンプ/ストーリーはないと考えられる。 専属NPCは謎エーデル……ではなく、種村ジュビ子。相変わらずのハードワークぶりである。 また、今回は出現する雑魚敵によって、WAVE3に出現するボスの種類が確定するのも大きな特徴。 通常の赤青エラーであるなら「大型バグ・オメガ」(便宜上表記を「従来パターン」とする)が、灰色に赤青の光を纏ったエラーであるなら「闇神姫」(同「旧バグパターン」とする)が、それぞれボスとして出現する。 なお、ボスの出現率は均等と公表されている。 なお、今回も特定の装備にエラーへの補正値(ダメージボーナスまたは耐性)があると見られているが、シーズン1の頃と違ってシーズン2のレイドボスバトルでは特に公開されていないため、過去(特に直近)のレイドでの傾向も照らし合わせながら試してみるといいだろう。 とりあえず、前回あまりにも猛威を振るい過ぎたティファレトロッドが名指しでナーフされている上、オトカドール武装の対エラー補正もなくなっているようなので、前回オトカドール武装を主軸に使っていたマスターは気をつけておこう。 ステクロ武装は通常のエラー相手なら引き続き有効だが、旧バグ型のものには効きが悪いという声もある。範囲攻撃/回復が出来るポッド系は微妙にナーフされているのでこれまた要注意。 アクティブスキルに付いては、今回反射してくるようなボスがいないので、基本に立ち返った運用で良いだろう。 「状態異常スタン」系はオメガには通用しないが、闇神姫には刺さる事がある。ただし効果時間が異様に短いので要注意。 シーズン1の頃に比べて普通に(運次第で、だが)入手可能になった死神の鎌での「死出の旅」は、度々ナーフされているとはいえ、オメガ/闇神姫を問わず相変わらず有効となっている。 前回猛威を振るった「バッカルコーン+E83」は加速度と追尾性能が下方修正されたものの、威力はまだまだ健在。ただしオメガはまだしも闇神姫が相手の場合は、そもそも当てられるのかどうかの方が問題になってくるかもしれない。 マップ レイドボスバトル恒例の場所(神殿)。 時間帯は第九回と同様、明るい昼間となっている。 エラー・ボス情報 小型エラー「α型エラー400」「β型エラー401」 従来パターンのWAVE1およびWAVE2に出現。おなじみの小型エラー。 WAVE1では、フィールドの向かって右側から出現する。 初級 ス 体 500? ? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 ? 0.1? 遠距離攻撃 ? 0.25? 80? 三連射する 上級 ス 体 500? 5000? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 300? 0.1? 遠距離攻撃 100? 0.25? 80? 三連射する 小型エラー・「アルファ」「ベータ」「ガンマ」「デルタ」「エプシロン」 旧バグパターンのWAVE1およびWAVE2に出現。かつて出現した「小型バグ」の形態をとる小型エラー。 WAVE1では、フィールドの真正面から出現する。 従来パターンの小型エラーより攻撃手段が多彩な上に打たれ強いので、同じ感覚で仕掛けるとたっぷり反撃を貰ってしまう事が多い。 攻撃は通常パターンのエラーに対するよりも、気持ち多目に叩き込もう。 初級 ス 体 500? ? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 ? 0.1? 遠距離攻撃 ? 0.25? 80? 上級 ス 体 500? 5000? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 300? 0.1? 遠距離攻撃 100? 0.25? 80? 中型エラー「γ型エラー500」「δ型エラー501」 従来パターンに出現するおなじみの中型エラー。 WAVE1では向かって左側から少数、WAVE2~3ではまんべんなく出現する。 白兵タイプの攻撃範囲の広さと、射撃タイプが放つレーザーの射程の長さは相変わらず。 初級 ス 体 500? ? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 ? 0.07? 零神のMVソードに類似。WAVE3にも出現 レーザー ? 0.25? 80? 貫通属性。WAVE2と3で出現 上級 ス 体 500? 7500? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 500? 0.07? 零神のMVソードに類似。WAVE3にも出現 レーザー 500? 0.25? 80? 貫通属性。WAVE2と3で出現 中型エラー・「プサイ」「カイ」「ファイ」「ウプシロン」 旧バグパターンのWAVE2~3に出現する、これまたかつて出現した「中型バグ」の形態をとる中型エラー。 こちらも、従来パターンの中型エラーに比べてより攻撃手段が多彩な上に打たれ強いので、かなり厄介な相手となっている。 初級 ス 体 500? ? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 ? 0.07? 零神のMVソードに類似。WAVE3にも出現 レーザー ? 0.25? 80? 貫通属性。WAVE2ではMAP左下と右下を担当。WAVE3にも出現 ヘビーガン ? 0.25? 60? WAVE2ではMAP右上を担当。誘導が良い ガトリング ? 0.25? 60? WAVE2ではMAP左上を担当 上級 ス 体 500? 7500? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 500? 0.07? 零神のMVソードに類似。WAVE3にも出現 レーザー 500? 0.25? 80? 貫通属性。WAVE2ではMAP左下と右下を担当。WAVE3にも出現 ヘビーガン 400? 0.25? 60? WAVE2ではMAP右上を担当。誘導が良い ガトリング 100? 0.25? 60? WAVE2ではMAP左上を担当 大型バグ・オメガ 従来パターンのWAVE3に出現。前回の復刻以来久々登場のレイドボス。 仕様は以前登場した時と同じとみられる。 非常に打たれ強い反面、当たり判定が各部位にある為、大きい爆風なら一度に複数ダメージを与える事も可能。 ボディ以外の部位に一定量ダメージを与えると破壊でき、一定時間転倒して行動不能になるので、壊せる部位は極力壊していきたい。全員で同一部位にロックを掛けて仕掛ければ、ダメージ補正であっという間に壊して行く事が出来る。 なお前述した通り「状態異常スタン」「全員攻撃スピードダウン」は通用しないため、他のアクティブスキルを採用するのが望ましい。 初級 部位 体 備考 右脚 30000? 近接武器でダメージボーナス有り 左脚 30000? 近接武器でダメージボーナス有り ボディ ? ウェポン 30000? 遠距離武器でダメージボーナス有り 頭 30000? 遠距離武器でダメージボーナス有り 総合体力 120000~200000? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 後ろ足で蹴る ? ? 右足で後ろに蹴りを二回。蹴り一回ごとに判定がある。この後に高確率で突進を出す。 回し蹴り ? ? 少しため動作をした後、左足を軸に右足で時計回りに一回転回し蹴り。 突進 ? 0.5? ? まっすぐ突っ込む。二回連続突進はしなくなった ジャンピングストンプ ? ? ? はるか高く上昇した後ストンプ攻撃。上昇時にも攻撃判定有り。 ミサイル一斉射 ? ∞ 60? 頭をかがめる動作をした後、ボディとウェポンの接続部からミサイルを全員に3連射。ダメ誘導ともにかなり良い。180度回転することも。 垂直ミサイル集中 ? ∞ 60? 頭をかがめる動作をした後、ボディとウェポンの接続部からミサイルを特定の神姫一人に8~12連射。ダメ誘導ともにかなり良い。180度回転することも。 主砲 ? ∞ 80? 頭をかがめる動作をした後、アクティブスキルハイパーブラストの当たり判定が極太になった版を撃つ。貫通属性。数HIT。銃口補正がそこそこある。 上級 部位 体 備考 右脚 150000? 近接武器でダメージボーナス有り 左脚 150000? 近接武器でダメージボーナス有り ボディ ? ウェポン 150000? 遠距離武器でダメージボーナス有り 頭 150000? 遠距離武器でダメージボーナス有り 総合体力 600000~750000? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 後ろ足で蹴る ? ? 右足で後ろに蹴りを二回。蹴り一回ごとに判定がある。この後に高確率で突進を出す。 回し蹴り ? ? 少しため動作をした後、左足を軸に右足で時計回りに一回転回し蹴り。 突進 ? 0.5? ? まっすぐ突っ込む。二回連続突進はしなくなった ジャンピングストンプ ? ? ? はるか高く上昇した後ストンプ攻撃。上昇時にも攻撃判定有り。 ミサイル一斉射 ? ∞ 60? 頭をかがめる動作をした後、ボディとウェポンの接続部からミサイルを全員に3連射。ダメ誘導ともにかなり良い。180度回転することも。 垂直ミサイル集中 ? ∞ 60? 頭をかがめる動作をした後、ボディとウェポンの接続部からミサイルを特定の神姫一人に8~12連射。ダメ誘導ともにかなり良い。180度回転することも。 主砲 ? ∞ 80? 頭をかがめる動作をした後、アクティブスキルハイパーブラストの当たり判定が極太になった版を撃つ。貫通属性。数HIT。銃口補正がそこそこある。 闇神姫(レイドボス) 旧バグパターンのWAVE3に出現。前回の復刻レイドでは登場していないため、第2回以来本当に久々の登場となった。 その攻撃はダメージ・当たり判定・攻撃速度・リキャスト・追尾性能全てが優秀で、しかもスタン属性付きなので簡単にハメ技となるレベル。 近接モードでは紫のオーラを、遠距離モードでは青いオーラを出す。いずれの攻撃も事前にいちおう警告音を出すが、事前動作が無さ過ぎな上攻撃頻度が高すぎて、ほぼ意味を成していない。 更に機動力も高く、遠距離攻撃を当てるのは至難。しかも遠くにいる神姫を追う→倒す→また遠くにいる神姫を追う、のループで暴れ回ってくれるので、ガードの上から削り落としてくる破壊力激甚なアクティブスキルとも相俟って、いつの間にか全員撃墜されてしまっているような状況もザラ。 こんな奴相手に、ミラージュ・シリーズや悪神姫たちと戦っていた頃の感覚そのままでボスガン無視&ヂェリカン目当ての雑魚狩りばかりやっていると、とてもじゃないが間に合わなくなるだろう。 ただ、唯一と言ってもいい弱点が「守勢に回ると比較的脆い」という事。 全員でロックしてダメージ補正率を上げたうえで、構成神姫全員が玉砕覚悟で密着し近接武器を振り回しまくり+ありとあらゆるアクティブスキルを叩き込めば、結果的に速く楽に倒せる事が多い。 また、意外に有効なのがスピードダウン系アクティブスキル。特に「全員スピードダウン」は周辺のエラー達諸共遅くなってくれるので、白兵戦はもとより遠距離攻撃も当てやすくなる。 初級 総合体力 75000~100000? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 ? 0.15? 次元斬を高スタン値高ダメージ高追尾で繰り出す。 遠距離攻撃 ? ? 60 腰持ちヘビーガンと似た挙動だが、弾の誘導が良い。三連射することも。 ダークディメンション ? 0.20? ? アクティブスキル大きく振りかぶった後その場から全方位に衝撃派で攻撃。 上級 総合体力 150000~250000? 攻撃名 功 射程 弾速 備考 近接攻撃 ? 0.15? 次元斬を高スタン値高ダメージ高追尾で繰り出す。 遠距離攻撃 ? ? 60 腰持ちヘビーガンと似た挙動だが、弾の誘導が良い。三連射することも。 ダークディメンション ? 0.20? ? アクティブスキル大きく振りかぶった後その場から全方位に衝撃派で攻撃。 エンディング(?) 今回は復刻なので、存在しない。 報酬 参加ご褒美 オンライン及び店内バトルの参加報酬として、初級は【Rネジ】×10個、上級は【Rネジ】×15個を獲得できる(オフラインでは各-5個) また、入手できるコンテナは20+レイドボス武装1個に固定されている。 今回はオメガ討伐の際に、フレッシュミラージュ用の各種装備を入手可能。開始後10/9朝まではYellow ver.、10/9朝以降最終日まではBlue ver.となる。 更に、小エラー中エラーを撃破する事で、一定の確率でご褒美(ヂェリカン)が貰える(wave1~3までの雑魚撃破数と運次第)。 なお貰える上限はなく、レアリティもN・R・SR・URでまちまち。 アップデート履歴 日時:2022.09.14 内容:期間限定イベントとして実装 コメント 名前 コメント
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神姫ちゃんは何歳ですか?第三十話 初めての神姫バトルはタッグマッチ 書いた人 優柔不断な人(仮) 「で、挑戦状を叩き付けてきたって訳か」 「済まねぇ親父。でも、あたいガマン出来なかったんだ…せっかく親父達が直してくれたのに…」 顛末はユキ達から聞いた 「まぁ受けちまったものはしょうがない。二人とも辞める気は無いんだろ?」 「勿論です!」 「あたりまえだ!ああちくしょう、思い出しても腹が立つ!あのヤロウ『普通に戦っても面白くない。どうせならタッグマッチでやらないか。お前等は二人揃って一人前なのだろ?』と言いやがった!」 ティグリースとウィトゥルースは合体をコンセプトにしている為、そう思ってる人はかなり多い 実際には単体で使っている強豪も多いのだが。その中で武器パーツを購入してまで真鬼王やファストオーガを使ってる人なんて殆ど居ない しかし、真鬼王のイメージがあまりに強すぎて、『二人揃わないと真価を発揮出来ない神姫』と勘違いされているのがこの2体を使っているマスターが少ない理由と言われている 「大丈夫よ二人共。なんたって、センパイが付いてるんだから」 二人を励ます皐月 「あまり…楽観視は…できません…」 しかし、水那岐がそれを否定する 「え?なんで?」 「あのな皐月…確かに俺は色んな神姫を見てきたり、様々なデータを見たりはしてきたが、俺自身はバトル初心者だぜ」 「あ…」 「しかもティールもファロンも原因不明のプログラム不調があって、まともに戦えるか不安だ。検査したが、サポートプログラムには何の異常も無い」 ユキやミチルが気づき、そして相手が指摘したという攻撃動作の不調。その原因が掴めないでいた 「とりあえずデフォ装備で行ってみるしか無いな。合体攻撃も封印だ。現状では使えるかも不安だし、なにより装備が無くなった方を狙われる危険がある」 「じゃな。相手も真鬼王が出る可能性の高いタッグバトルを挑んできたくらいじゃ。なんらかの策があるやもしれん」 ふと相手の戦績を見る エル(セイレーン型):五戦四勝一敗 リーゼ(マーメイド型):五戦五勝 「まだ起動して日は浅いようだが、言うだけのことはありそうだな」 「たまたま当たりを引いて調子良く連勝して天狗になってるだけなのだ」 この当たりって言うのは、戦闘補助プログラムとコア適正、そして自身の装備とが合致した事を言う そしてこの神姫達は、基本装備でしか戦っていない 「当たりを引いただけなのか…ん?」 「どうしたんですかセンパイ?」 当たり…か 当たりがあるという事はハズレもある この子達のコアに入ってるサポートAIは『直した』だけだ もし、コア適正と合わない為に不調をきたしているのなら、合った武器を用意すれば… 「ダメだ、探してる時間が無い。とりあえず今のままで行ってみるしかない」 俺は武装の入ったケースを開けた 「ヨウヤクオレノデバンダナ」 「すまんな剣王、まだ最終調整も済んでないのに」 「剣王?この真鬼王の名前ですか?」 皐月が尋ねてくる 「ああそうだ。俺はフィールドの外で指示を出す事しか出来ないからな。頼むぞ剣王、二人を守ってやってくれ」 「リョウカイ、マイマスター。ケンオウ、ブソウモードヘイコウシマス」 そう言って剣王はバラバラになり、ティールとファロンの装備となった ちなみに真鬼王は、反重力フィールドと電磁ドライブによりこの合体機構を可能にしている さらに陽電子砲まで装備してるというのだから、ラインバレル社の技術の高さが伺える 「だ、大丈夫よ!きっと勝てるわよ!」 と言う皐月の声は震えていた 「正直、勝てる確率は一割といったところじゃな」 「そ、そんなぁ観奈ちゃん。センパイが作った新素体と強化された真鬼王の剣王が付いてるのに…」 「それを加味して一割と言っておるのじゃ」 「そ、そんなぁ~」 「まぁ今回のバトルは勝ち負けよりも、二人のバトルに対する意気込みを見せられればいいと思っている」 「親父ぃ~、戦う前からそんな事言うなよ。あたい達は勝ってくるぜ!勝てる確率が一割もあるって言うなら、絶対あきらめないぜ!」 グっと拳を握り、気合い十分なファロン。そんな彼女を見て俺は 「…そうだなファロン。でもな、そんなフロートユニットに乗って言われても、迫力無いぜ」 と言った 「お、親父~」 「ぷっ…頑張りましょファロン。全力を尽くせば、きっと勝てるわよ」 クスクスと笑いながらファロンを励ますティール 「よし!俺も全力でサポートするぜ!」 「アンシンシナ。オレガフタリヲゼンリョクデマモルゼ」 剣王がファロンの上にある陽電子砲の上から言った 「ぷっ…あははっ!」 「ナ、ナンダヨ」 砲の上からひょっこり顔を出した剣王に一同は思わず笑ってしまった 「キ、キズツクナァ…」 「い、いや、頼りにしてるぞ剣王!」 そして俺は二人をアクセスポッドに入れ、電脳空間へと送り出した バトルスタート フィールドは西部劇に出てくるような町となった 「へっ、決闘にはおあつらえの場所だな。でもあの人魚姫はどっかでピチピチ跳ねるしか出来ないんじゃないか?」 『残念だが、イーアネイラは浮かんで移動するぞ』 「なんで魚が飛べるんだよ!」 『マグネッサーのおかげだ』 「なんじゃそら!」 『気にするな、昔のネタだ。実際はお前のフロート同じ原理さ』 「まぁそうでもしないと、本当に水中戦しか出来なくなりますしね」 『ティール、適切な解説を有り難う。それより、敵さんの動きをキャッチした。北からこちらに向かってる…一体が先行してるな。速さから見てエウクランテ、エルだったか、だと思われる』 「ケッ!あの鳥女か。丸焼きにしてやるぜ!」 「この距離で陽電子砲撃っても当たらないわよ。私が接近するから、ファロンは援護して」 「おい、それじゃあティールが集中攻撃を喰らうじゃないか!大丈夫か!?」 「大丈夫よ。私、素早しっこいんだから。それんい、剣王もいるし」 確かにティールは普段はおっとりしているが、意外と素早いし、回避が得意な寅型だ さらに背負っている炎機襲の両脇に付いている炎虎甲には防御シールド発生装置を増設してある 『よし、それで行こう。ティール、無理に避けなくても、剣王がシールドを張ってくれる。まずは相手の攻撃パターンを掴むんだ。それとファロン。ティールを援護しつつ、リーゼへの牽制も忘れるな』 「分かりました」 「おっけー、いくぜ!」 ティールがスラスターを吹かし、エルへと接近する -どんなに凄い攻撃でも、見切ってしまえば恐れるに足らず- よくミチルが言っている言葉だ 当たりを引いたのなら、攻撃は鋭くてもパターン自体はあまり無いはずだ もし自分の攻撃が当たらなくなったら、動揺し隙が出来るはずだ 「勝機があるとすればそこか…」 俺はマスターシートでぼそっと呟いた レーダーを見れば、相手も同じような動きをしている あちらさんは、こっちの作戦に乗ってくれるらしい それとも、俺達が乗せられてるのか… 「なんだ、威勢が良い狂牛の方が来るかと思ったが、大人しい子猫ちゃんか」 エルが接近してきたのがティールだと確認し、ボアレスをしまいエウロスを構えながら言った 「私は子猫じゃありませんよ」 ティールも極閻魔を構える 共に2刀同士。目線が合い火花が散る 「見せてもらおうじゃない、キャッキャウフフ仕様じゃ無い所をさぁ!」 エルが叫び、ティールへと襲いかかる ガキッ! あまりの突進スピードに避ける動作さえ出来なかったティール 「…チッ、防御シールドか!」 しかし、間一髪張られた防御シールドがティールの身を守った 「でも、それだけか!」 ガン!ガン!とシールドへと攻撃を続けるエル (このままじゃシールドが…なんとか避けないと…) ブン! ようやくエルの攻撃が空を切る 「ふん、ちょっとはマシになったようね…そうこなくっちゃ」 エルは一度空中へと飛び、ティールの様子を窺った 「機動とシールドで耐えて、それでどうするの?」 「こうするんだよ!」 ファロンが空中へと飛んだエルへ向かってルインM21二丁とラピッドランチャー二門による集中砲火を浴びせる しかし、その攻撃はエルには当たらなかった 「…いや、当たらないとは思ってたけどさ。ここまでヒドイとは…敵ながら哀れだ」 「うるせぇ!避けんじゃねぇこのやろ!」 『いや避けてないし…』 ファロンの攻撃は、明後日の方角、とまではいかないが、微動だにしていないエルに対しことごとく外れていた 『ファロン。ラピッドランチャーの官制を剣王に回すんだ』 「あ、ああ。その方がよさそうだ…」 落ち込みながらも指示に従うファロン 「むっ!なんだ?急に…うわっ!」 いきなり攻撃が命中コースになった事に驚くエル。それでも命中弾をゼピュロスでしっかりと防御する 慌てて回避行動を取るも、避けた先に弾が飛んでいたり 「うわっ!なんでこんな所に?」 剣王の正確な射撃とファロンのいい加減な射撃が組み合わさり、回避困難な攻撃となったようだ たまらず地上へと逃げ込むエル 「くっ…私だって!」 ティールは降りてきたエルに向かって突撃をする ガシィ! 「ふん。ちょっとはマシになったんじゃないの?」 エルはティール渾身の一撃を、二振りのエウロスで防御する 「まだまだぁ!」 左手に構えた極閻魔でエルの腹を斬りつける ブゥン! 「そんな大振り!あたらないよ!…っと!」 ドン!ドン! エルは空振って隙だらけになったティールに斬りかかろうとしたが、ファロン(というか剣王)からの援護射撃に、避けるしか無かった 『いいぞ、この調子で二人がかりで…あれ?』 そういえばリーゼは何をしている? ふとレーダーを見れば、ゆっくりとファロンへと近づいてるようであった ウィトゥルースは射撃重視の神姫だが、イーアネイラは… 『マズイ!気を付けろファロン!リーゼがそっちに向かってる!』 気づいた瞬間、リーゼは人魚型とは思えない程の速さとなり、ファロンへと急接近した 「あの人魚姫、ようやくお出まし…ってなんだあり…ぐはっ!」 どごっ! 轟音を響かせながらファロンへと急接近したリーゼは、そのまま体当たりをぶちかましてきた 剣王が反重力フィールドを展開してくれたおかげで致命傷とはならなかったが、浮いていた為に派手にぶっ飛ばされる 「あら残念。防がれましたか」 リーゼは自分の両脇に付けられたブースターを排除しながら言った 迂闊だった。今まで標準装備しかしてなかったからって、今回も標準で来るとは限らないじゃないか リーゼは人魚型本来の装備に加え、アーンヴァルのExブースターを4つも増設していたのだった -イーアネイラは、その容姿からは想像出来ない程の高い強襲性能を持っている- 元々水中使用を前提に作られた体は、高い出力がある さらに武装に於いても、射撃戦から格闘戦まで幅広く用意されている 若干、防御力が低く回避性能に弱みがあるものの、その強力な攻撃力からこういった強襲戦法を取らせているオーナーも多いと聞く 「ちっきしょー。人魚姫様、やってくれるじゃねーか」 ファロンは慌ててルインM21からコンピクトU7へと持ち替える 「あら、わたくしの事をそんな可愛く言ってくれるだなんて。少しは手加減して差し上げましょうか?」 リーゼは肩からスキュラを取り、ファロンと対峙する 「…そいや変だよな。姫なんてオバサンに向かって言っちゃ」 ピキ 「…なんですって?」 さっきまでのどちらかと言えば穏やかだった表情とうって変わり、鬼の形相へと変わったリーゼ 「…あーあ。あの丑型、NGワード言っちゃったよ。こりゃ無事じゃ済まないね」 リーゼは尾鰭を使って地面を蹴り、ファロンへと急接近する 「うわっ!なんだこのオバサン!」 パンパン! 慌てて牽制するも、弾は当たらない ガン! リーゼはファロンへと取り付き、スキュラを出鱈目にに振り下ろす 「訂正しなさい!私はオバサンじゃなくてよ!」 ガン!ガン! ファロンは反重力フィールドで身を守るのが精一杯だった 「ファロン!…きゃっ!」 「ほらほら、よそ見してる場合じゃないよ!」 ティールはファロンを助けに行こうとしたが、エルに阻まれた 「くぅっ!えいっ!」 「貴方の攻撃は、基本がなってないのよ子猫ちゃん!」 ティールの攻撃を軽く受け流し、回し蹴りを放つエル ガスッ! 強烈な蹴りが、ティールの腹にヒットする 「がはっ!」 そのまま吹き飛ばされるティール 「ティールっ!」 「貴方の相手はわたくしですわよ、お嬢ちゃん」 ガスッ! 強烈な尾鰭の一撃を受け、ファロンもまた吹き飛ばされる 「…まぁ、キャッキャウフフ型にしては、よくやった方かな。その装備をくれたオーナーに感謝するんだな」 「…そうですわね。今ならわたくしをオバサンと言ったことを謝って訂正するなら許して差し上げてもよくってよ」 …ここまで、か やはりバトルをデータで見るのと実際にやるのとは大違いだ 俺はサレンダーボタンに手を伸ばした 「ダメだよお兄ちゃん!」 そんな俺をユキが制止した 「ユキ…」 「ティールちゃんもファロンちゃんも、まだ諦めてないよ!なのにお兄ちゃんが諦めてどうするの!お兄ちゃんが信じないでどうするのよ!」 ユキの言葉にモニターを見れば、二人とも砂を掴んで立ち上がろうとしていた 「…まだやるです気か」 エルの言葉に 「当たり前だ、勝負はまだついちゃいねぇ!」 「そうです!私達はまだ戦えます!」 と力強く答える二人 それを見たエルは 「…そうか。ならば私は、それに応えねばならんな」 とバイザーを下ろしながら言った 「あら、エルが本気になったわね。それじゃあわたくしも、本気を出そうかしら」 とリーゼも構える 「…なぁ親父、今からアタイ達の好きなようにやらせてくれ」 「試してみたい事があるんです」 ファロンとティールが俺に言ってきた 『よし分かった!こうなったら、お前達の好きなように暴れてこい!』 ここまで実力差があるのに、合体封印とか言ってられない 俺は二人に任せる事にした 「よし、いくぞティール」 「うん!」 二人は気力を振り絞ってジャンプする 「来るか、真鬼王!」 「相手にとって、不足無し、ですわ」 と構えるエルとリーゼ 二人の武装が離れ、別の形となる そして降り立つ二つの人影 『…って二つ?』 よく見ると、二人は武装の一部を入れ替えただけだった ティールの方は炎機襲に付いていた炎虎甲を外し、代わりにラピッドランチャーを付けている さらにルインとインフェルノキャノンまで取り付け、武装も剣が無くなっていて、大腿にコンピクトを下げている ファロンの方はといえば、フロートユニットを背面に回し、炎虎甲を装着 極閻魔を大腿に吊し、風神・雷神・そして朱天を背面ユニットに下げている 「こ…これって…」 「武器を取り変えただけじゃない!」 エルとリーゼの背後に、『ガビーン』という文字が見えた気がした 「今のあたい達に、真鬼王が使える自信はねぇ」 「だけど、これが今の私達に出来る精一杯です!」 というファロンとティールに対しリーゼは 「そんな付け焼き刃で何を…」 と言ったがエルは 「…成る程な。お察しな部類にある剣術や射撃術に頼るより、今出来る可能性を模索した訳か」 『そうか!その手があったか!』 基本的に、剣術がダメな神姫は射撃が、射撃なダメな神姫は剣術や格闘術が得意な傾向がある ティールとファロンが、それぞれコア適正が合わないでダメだったのなら、その反対の装備を試してみるべきだった こんな事を失念していたとは… 「いくぜティール!」 「うんっ!」 そしてティールはエルに、ファロンはリーゼへと向かう 「ふっ。見せて見ろ。さっきとは違うという事を!」 エルはエウロスを構え、ティールと対峙する 「はっ!」 パンパン! ティールはコンピクトを二丁構え、エルに向かって発砲する 「さっきのヤツよりも、ずっと正確な射撃だ」 時に避け、時にエウロスで弾丸をはじくエル 「んもう、ファロンたら無駄撃ちするから…」 残弾が無くなったのか弾倉を捨てるティール 「リロードする隙など与えるものか!」 猛然と飛びかかるエル ティールは背中のラピッドランチャーを放ち牽制する 「そんな弾が当たるものか!」 炎機襲の外側に付けられたランチャーでは間隔が広すぎて、この至近距離ではマトモに狙えない 「せいやっ!」 エルは気合いを入れ斬りかかる ガキッ! ティールはそれを避けず、唯一残された格闘武装・滅爪で受け止める 「まだまだぁ!」 もう一方のエウロスも振り下ろすが ガキッ! これもまた滅爪で防ぐ 「くっ…結構やるな…だが、これからどうする気だ?」 「こうするんですよ」 と言いながらティールは手首を曲げ、弾倉の無い銃をエルへと向け、トリガーを引いた ドン! 弾が無いはずの銃から放たれた一撃は、エルの腹部へとヒットした 「ぐっ…バカな…」 当然の疑問 「弾倉を取り替える時は薬室内に一発残しておく。常識ですよ?」 当然のように答えるティール そして、もう一つの銃を頭へと狙いを付け、トルガーを引く パリン! 弾丸はエルのバイザーへと命中し、割れた 一方、リーゼと対峙したファロンは… ガキィッ! スキュラにより強烈な斬撃を繰り出すリーゼ ファロンはそれを風神でガードしていた 「…なんなのコイツ…」 イーアネイラのパワーとテティス・テイルパーツの質量を考えれば、相当な衝撃が加わってるはずである もしガードしても、その衝撃で弾き飛ばされてもおかしくない それなのに目の前のファロンは微動だにしない リーゼの攻撃は、逆に自身の間接にダメージを与えているようだった 「まるで岩でも叩いてるみたい…まさか、反重力システムを逆転して?」 「へっ、やっと気づいたのか?意外に抜けてるんだな」 いくら攻撃力に優れるイーアネイラでも、そのパワーと耐久力はサイフォスにも匹敵すると云われるウィトゥルースをまともに相手するのは難しい しかも唯一勝っている『重量による安定感』も、重力制御システムを正方向へと向け自身に高重力を掛け押しつける事によってカバーされてはお手上げである 本来のウィトゥルースの傾向ならば格闘が苦手な為、こういう事はしないのだが 「…だったら、離れてしまえばタダの的ですわ!」 リーゼは接近戦を諦め、射撃戦へと移行した 「…よく考えれば、相手は射撃武器を持っていないのでしたわ…持っていても当たらないですし」 スキュラを肩に付け、ネプチューンを構え、発射する 「うおっ!」 ドン!ドン!ドン! 弾が次々とファロンへと命中するが、咄嗟に防御態勢を取った為、有効打にはならなかった 「やったなこのぉ!」 ファロンはリーゼ目がけて風神を投げつける ガスッ! 「当てましたね…このわたくしに当てましたね!」 「へへっ、投げる方が性に合ってるらしいぜ」 今度は極閻魔を構え、投げつける 「そうそう何度も当たりませんわ!」 リーゼは今度はしっかりと回避し、逆にネプチューンを発射した ガン! 「あたたっ!」 命中したが、ダメージは軽微のようだ 「なんて頑丈な!でもコレならどうですか!『メイルシュトローム』起動!」 リーゼはスキュラ・ネプチューン・プロテウス・サーペントといったイーアネイラの武装を全て合体させた最強武装『メイルシュトローム』を起動させた 「ターゲットロック…発射!」 超高速の弾丸が、ミサイルが、メーサー砲がファロンに襲いかかる ドンドンドン!…ドゴォッ! 爆炎に包まれるファロン 「ふっ…一時はどうなろかと思いましたが、わたくしにかかれば…」 「…人魚姫様にかかれば、どうだって?」 「それは、わたくしにかかればイチコロ…って!」 爆炎の中から聞こえてくる声に驚くリーゼ ブゥン! シールドの出力を一瞬だけ上げ、煙を払いのけるファロン 少々煤けてるものの、ほぼ無傷だ 「バ、バカな!わたくしの最強の攻撃を喰らって無傷だなんて!」 「へっ!そんなの知るか!こんどはあたいから行くぜ!」 雷神を構え、重力を反転させ浮遊し炎虎甲のブースタを点火するし突撃する 「くっ…回避は…間に合わないっ!」 リーゼは回避を諦め防御態勢に入る オルフェウスを構え、重力制御を正方向に加えて体勢を崩さないようにする 「お~~~りゃぁ~~~!」 猛牛さながらの体当たりとも言える攻撃 ドガッ! 「きゃぁっ!」 先程のファロンと同じ防御方法、にもかかわらずリーゼは派手に弾き飛ばされた 小型ながらも高い防御力を誇るオルフェウスは割れ、自身の左手までも切り落とされる 「まだまだぁ!」 ヒュン、ヒュン! ファロンは追い打ちとばかりに雷神を投げつける グサグサッ! 「はぐぅ!」 それはテイルパーツへと刺さり、重力制御装置を破壊する 「コレでトドメだぁっ!」 バシュ! 炎虎甲を分離させリーゼへと飛ばす それはリーゼを掴んで空高く持ち上げた 「いくぜ!必殺!」 ファロンは朱天を構え、高くジャンプする 空中で朱天を開き、リーゼを拘束する 「ま…まさか…」 リーゼの顔が恐怖に染まる ニタァと笑うファロン -後にリーゼは語る このとき見た丑型の表情は、今まで見た神姫のどの表情よりも怖かったと- ファロンはリーゼを逆さまにして、叫ぶ 「朱天!煉獄堕としぃ!」 高高度から重力制御を掛け、一気に下降する あっという間に眼前に迫る地面に、リーゼは失神した ドゴオオオオオッ! ものすごい衝撃波が辺りを破壊してゆく 二人が『墜落』した所には巨大なクレーターが出来、その中心にリーゼは突き刺さっていた 《リーゼ・戦闘不能!》 「くっ…リーゼが負けたのか…」 腹部を押さえ、額からオイルを流しながらヨロヨロと立ち上がるエル どうやら腹部への直撃は防弾スーツが、頭部への攻撃は咄嗟にバイザーに当てる事で致命傷を免れたらしい 「ファロンてば、無茶するんだから」 弾倉を装填しながら答えるティール 「凄いヤツじゃないか。まさか真鬼王幻の大技・煉獄堕としを、合体しないで一人でやってのけるとは」 「やった本人ものびちゃってますけどね。調子に乗りすぎです」 『え…なんで知ってるんだ?』 確かにファロンもクレーターの中でノビている しかし損傷は軽いとは言えないが、戦闘不能になる程のダメージでは無い為、アナウンスはされていない あの位置からではクレーターの中までは見えない 俺はモニターしているから知っているが、剣王も伝えてないしティールには分からないはずだ 「衝突の際、0.03秒程シールドを張るのが遅れてましたから」 俺が知らない事まであっさりと答えるティール …そういえば、今でにもファロンにティールを呼んでくるように頼んでも動かないで、叱ろうとしたらティールが来た、なんて事はしょっちゅうあった もし二人になんらかの繋がりがあって、お互いの事が分かってるのなら… 「まぁいい、一対一の決闘と行くか。行くぞティール!」 俺が考え事をしていると、二人がバトルを再開した エルが地を蹴り、ティールへと襲いかかる バンバンと射撃した後、炎機襲を切り離しエルへと向かっていくティール 「まさか、拳銃で接近戦をやるとはな」 エルの剣撃を、手首の内側を押さえ反らせる。そしてそのまま零距離で発砲 一見、弾数に限りのあるティールの方が不利なようだが、焦りの表情を浮かべているのはエルだった 小型で威力の小さいコンピクトだが、装弾数は多い しかもこの至近距離ならば防弾越しにでも十分なダメージが出せる事は、先程身に染みて分かっているのだろう さらにエルの攻撃は、殆どティールには当たらなくなっていた 鋭い剣筋で短時間に勝利を収めてきた彼女にとって、この戦いは長すぎたのだ 短銃での近接戦、等という今まで体験した事のない戦法を取るティールは、彼女にとって脅威であった ドンドン! 「くぅっ!」 ティールの攻撃が、エルの大腿にヒットする 「まだまだ!」 バンバンと追撃をかけるティール たまらず大きく飛び避ける ダダダッ! 「なんだと!?」 エルが離れると、先程切り離した炎機襲が攻撃してくる エルはさらに大きく避けなければならなくなった 「このままではマズイ!」 大きく距離を取り。ボアレスを放つ これを落ち着いて回避するティール その間に更に距離を離すエル 『どうやらあちらさんは、遠距離でも撃ち合いをする来らしいぞ?』 今までの戦歴を見る限り、彼女に射撃戦の経験は無い しかし、このまま『不利』な近接戦をやるより、ティールもやったことがない射撃戦をする事に賭けたのだろう しかもエウクランテには『奥の手』がある 「…私にも、奥の手はありますよ?」 俺の考えを見抜いたのか、ティールが自信たっぷりに言った そして炎機襲と再び合体し、空へと跳んだ 「跳んでくるとは、迂闊な!」 飛んでいるエルと違って、ただジャンプしているだけのティールは空中での回避が困難になる このチャンスにエルはボアレスを放ち、牽制する 「剣王、お願い!」 ティールの指示を受け、剣王は炎機襲に取り付けられたルインを使い、飛んできた弾丸を打ち落とす エルはこの隙に奥の手の『テンペスト』を完成させた 「いっけぇ~~~!」 ドン! ものすごい轟音を立て、光弾が発射される しかしティールもただ黙ってはいなかった 「…エネルギー充填完了…全武装、発射!」 バシュゥ! インフェルノキャノンが、ラピッドランチャーが、ルインが、コンピクトが、合計7門の火器が一斉に火を噴く それはテンペストが放った光弾を打ち抜き、エルへと襲いかかった 「うわああああっ!」 エネルギーの殆どを飛行とテンペストに回していた為身動きの取れなかったエルは、それをまともに喰らってしまった 翼は焼け、テンペストは砕かれ、全身に無数の銃弾を浴びる そして墜落していくエル 『やったなティール!』 俺はマスターシートでガッツポーズを取っていた そして地面に着地しようとスラスターを吹かすティール ぼすっ… 「…あ、エネルギーが切れちゃいました」 炎機襲のスラスターから光が消え、自由落下を始める 『そっか。さっきのインフェルノでエネルギーを使いすぎちゃったのか…っておい!』 いくらなんでもこの高さから落下したらタダじゃ済まない いくらおっとりしてるといっても、もうちょっと慌ててもいいんじゃないか? と思っていると、下から何かが飛んできた 「全く、ティールは手間が掛かるな」 それは意識を取り戻したファロンだった 「ありがとうファロン」 ティールを抱えながら反重力を働かせ、ゆっくりと降下する スタッ 二人は鮮やかに着地する 《エル・戦闘不能。勝者ティール・ファロン組!》 AIジャッジが、二人の完全勝利を告げた 「やったぁ勝った勝ったすご~い」 大はしゃぎな皐月 「よく…がんばりました…ぱちぱち…」 水那岐も喜んでいる 俺達が騒いでいると、エルとリーゼがやってきた 「すまなかった。君達をキャッキャウフフ型などとバカにして。君達は立派な戦士だ」 深々と頭を下げるエル 「今回わたくし達が負けたのも、たまたまですわよ。次回はこうは行かないんですからね」 ふん、とソッポを向くリーゼ 「こらこら。リーゼも謝りに来たんだろ」 と、オーナーと思われる人が言った 「う…あ、愛玩用だなんて言ってごめんなさい…」 顔を真っ赤にしながらペコリと頭を下げるリーゼ 「まぁいいって事よ。それより、面白い戦いだったぜ!」 バンバンとリーゼの背中を叩きながら言うファロン 「あうう…」 しょんぼりとファロンの為すがままにされているリーゼ …随分と態度が変わったな? 「あのー…」 「ん?どうしたのムツキちゃん」 「気になってたのですが、どうしてキャッキャウフフ型をそんなに嫌うのですか?私達が占拠してたといっても、ほんの一部でしたし、時間もそんなに居たわけでは無いですし」 「あ、それは…」 と相手のオーナーが口を開いた瞬間 「それは俺から説明しよう」 と話って入る人物がいた 「って、日暮さん、どうしたんですか?」 「いや、あの二人がバトルするっていうから気になって、兎羽子にレジ任せて見に来ちゃった」 「いいんですかそんなんで。ホントに店を高階さんに取られちゃいますよ」 「う…まぁそれは置いといて。エルとリーゼがキャッキャウフフ嫌いになったのは、ウチにも責任があるんでね」 「え?どういうことですか?」 「去年の暮れにやった武器在庫一掃セールで、普段戦わない神姫達がこぞって武器を買いに来てね。選んでるならと大して気にも留めなかったんだが、まさか5時間も占拠してたとは気づかなかったんだ」 「なるほど…」 「しかも性能じゃ無くて「キャーこの武器可愛い」とか「なにこれキモーイ」とか言いながら騒いでばかりいて、普通に買いに来たバトル派の神姫を閉め出していたんだよ」 「そりゃ、イヤになるわよねぇ…」 ウンウンとうなずく皐月 だったらもうちょっとデパートで悩むのは止めてください 「まぁその後、ジェニーさんに叱られてその子達も納得して謝ってくれたんだけどね」 「バトルを始めたばかりのエルちゃんとリーゼちゃんがそのセールを楽しみにしていた気持ち、分かるなぁ」 と俺が言ったら 「そうなんですよ!広告にあったハンドガン、試してみたかったのにあの連中ときたらいつまでもいつまでも…」 思い出して興奮したらしいエル 「セールを逃したら、お兄ちゃんがまたパスタ生活です」 「そうですわね。お兄さまの健康を守るのも、私達の役目ですから」 はぁーっとため息を付きながら健気なことを言うエルとリーゼ 「そっか、君達はセールの事よりも、オーナーの事を心配して怒ってたんだね。えらいえらい」 つい他人の神姫なのに撫でてしまった 「あっ…何をするんですか…」 「あうう…ちょっといいかも…」 照れながらもはにゃ~んとする二人 「ちょっとお兄ちゃん」 ユキが止めに入った 「うわっ!どうしたユキ?」 「ダメだよお兄ちゃん。それはオーナーさんの役目だよ?」 「ああそうか、ワリィワリィ…」 ウチの環境に慣れきって、普通はオーナーがナデナデするって事をすっかり忘れてた 「…まぁお兄ちゃんが撫でたくなる気持ちも分かるけどね…えらいえらい」 といって二人を撫でるユキ 「あーっズルイぞ。かーちゃん、あたいも撫でてくれ!」 「私も…撫でて欲しいな…」 それを見ていたティールとファロンも撫でろと騒ぎ出す そんな光景を見ていたエルとリーゼのオーナーは 「一体、何なのですかこれは?」 と言った。そこで俺は 「撫でて上げれば分かりますよ。貴方の神姫達は、貴方のために戦ってるのですよ。たまには労をねぎらって上げてください」 と教えて上げた 「そ、そうなのか…よし。おーい、エル、リーゼ」 「あ、はい」 「なんですかお兄さま」 「…二人とも、頑張ったな…」 なでなで 「は、はい…はふぅ…」 「お兄さま…暖かい…」 「…たまにはキャッキャウフフもいいかも…」 おまけ 「ところで、何でこの二人は貴方をお兄ちゃんとか呼ぶのですか?」 ウチも人のことは言えないが、普通のバトルユーザーに見える彼が、そう呼ばせていたのが気になった 「いや、登録中に妹のヤツが「お兄ちゃん、電話だよー」って叫んだのを拾ったらしい。訂正するのもメンドイからまぁいっかってね」 いいのか、それで? ゲスト解説 墨井 進(すみい・すすむ) エルとリーゼのオーナー 以前から神姫は気にしていたのだが、受験が終わり一人暮らしにも慣れた所を妹に押され、ようやく購入を決意した新参者 別にヲタな趣味は無い真っ当な大学生である アパートに一人暮らしをしているのだが、妹がちょくちょく遊びに来て食料を持って来てくれるの、でさほどキビシイ食生活は送っていない エル(エウクランテ型) どちらかというと生真面目な性格をした神姫 自分にも他人にも厳しい 戦績よりも内容を重視するタイプだが、割と順調に白星を重ねていた リーゼ(イーアネイラ型) 自分に甘く他人に厳しいワガママな神姫 内容よりも戦績を重視するタイプで勝つためには何でもするタイプ(反則などはしないが) でも切れやすい
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【基本ルール】 40人でバトルロワイアルをし、十人になったところでゲーム終了 参加者には首輪をつけられる 禁止エリアに入ると爆発。無理に外そうとしても爆発する 24時間ごとに誰も死亡しなかった場合、主催が任意で一人選び爆破させる 参加者には以下の支給品が配られる デイバッグ ルールブック コンパス 懐中電灯 ランダム支給品(1~3個) 地図 水と食糧(約二日分) メモ帳と鉛筆 また12時間がたつごとに放送が行われる 内容は死者と禁止エリアの発表 放送から1時間後に指定されたエリアが禁止エリアとなる 首輪は無理に外すと爆発するが、ちゃんとした方法でやれば爆発はせず、解除可能 首輪は解除しても罰せられない。がんばれ! 【地図】 1 2 3 4 5 6 7 A 病 沼 街 街 森 崖 崖 B 家 小 森 森 家 森 崖 C 丘 墓 森 森 森 図 街 D 川 ゲ 森 街 森 図 街 E コ 川 森 街 森 森 海 F 森 家 橋 森 森 灯 海 G 展 公 浜 川 川 海 海 病……病院 崖……断崖絶壁 墓……墓場 小……小屋 展……展望台 灯……灯台 川……川(ただし陸地も存在する) 橋……橋 図……図書館 海……海 家……家、廃墟 街……街、いろいろな建物がある 森……森 公……公園 コ……コンビ二 ゲ……ゲームセンター 沼……底無し沼 浜……浜辺 丘……見晴らしのいい丘
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そのよん「初陣」 「なーっはっはっはっはァ! ぅワガハイの最高傑作! バーニング・ブラック・バニー、 略してB3(ビー・キューブ)よ! 今日も最高の成果を期待しておるぞォ!」 「サー、コマンダー」 何でこの人はこんなにハイテンションなんだろうねティキきみはどう思う? 目の前には全身これでもかっ! てくらいにミリタリー調で統一された、特殊なファッションセンスの持ち主が高らかに笑ってる。 一気に思考が平板化し、言葉は口から出ることなく脳内をただ空転するだけ。 「ウサギさんなのですよぉ! すごいのですぅ♪」 ティキきみは何でそんなところを感心してるんだい? 彼の前にはまるで武器が動いてるんじゃないかと思うくらいに武装された、ヴァッフェバニーが仁王立ちしている。 「しょ~~~ねんっっっ! ワガハイのB3に恐れをなし、言葉すら失ったかっっっ!!」 失礼にも人を指差し、そう言い放つ。 あーー言葉を失っているのは確かにあんた様のせいですよそのテンションについていけなくて。 「聞けば少年! 今日が初陣と言うでは無いかっっ! なーっはっはっはっはァ! このぅワガハイと! ビィィィィキュウゥブがっ! 本当の戦いの恐ろしさを教えてしんぜようぅぅぅっ!!」 「サー・コマンダー」 武装神姫のオーナーって、基本アレなのか? ティキには言えないが、僕は少しだけティキ――と言うより武装神姫――のオーナーになった事を後悔したりして。だって、あんなのと同じに思われるのって、ねぇ? 僕と対峙しているお兄さん――今日の対戦相手――が人目を気にすることなく大笑いを続けているその脇を、いかにも慣れた風に店員のお姉さんがものすごく冷淡な声で言う。 「選手の登録をお願い致します」 「あ、ハイ」 そこだけテンション普通なのかよ! 「それでは君も選手登録お願いね」 先ほどお兄さんに見せた冷淡な態度ではなく、にこやかに対応してもらい、僕は胸を撫で下ろした。 今日はいよいよ僕とティキの初陣。近所にある武装神姫取扱店へと足を伸ばす。そこは簡素ながらもバトルが行えるシステムがあったから、数日前にバトルの受付を済ましていたんだ。 最初からリーグ戦とか、そういうのはチョット怖かったので、店舗主催の初級者用バトル大会なるものに参加。 と、気合を入れて来たらこれだもんなぁ…… 『ぬあーはっはっはっはァ! どうだ! どぉぉぉだっ!! この弾幕からは逃れられまいっ!!』 開始早々B3はティキに向かってミサイルの雨をお見舞いしてくれる。 見事なまでに再現された廃墟に無数のミサイルが飛ぶ。 しかしそのミサイルが命中する事は無かった。 ウイングユニットにアームで接続されたレーザーライフルがミサイルのことごとくを嘗めるように掃射。そしてそのままトリガーを引いたままB3にライフルの銃口を向ける。 『そんな見え見えの攻撃があたるものかァっ!!』 その言葉通り、B3は危なげも無くかわす。 「当然だよなぁ。コッチも当たると思ってないし。当たったらラッキーぐらいでしかないし」 ティキとしても避けられる事が前提だったので、正射しながらも移動する。 僕はわりと冷静だった。……正確に言うと興奮してるおかげで、冷静さも増した感じ。 「ティキ、サブシステムとリンクして。……今の君には死角は無い」 『ハイですよぉ♪』 ティキの背部に装着されている情報集析ユニット、実はアレ、神姫のコアと同じくらいの容量と演算能力が備わっている。今は亡き親父が何処から手に入れたのかは謎だが、僕はそれを有効に使わせていただく事にした。 コア二つ分の演算能力を有したティキは、情報収集、現状把握を集析ユニットに任し、自身はそれに基づいて適格に動く事だけに専念する。 するとどうなるかと言うと、ティキは反応行動の鬼と化す。市販品(それは確実)なのにもかかわらず、ティキは反応が飛びぬけていて、それを十分に活かす機体性能を持っていた。 元々マオチャオは、敏捷性に優れているのだけれども。 『いっくでーすよぉ♪』 ウイングユニットの機動力だけではなく、朽ちた建物の壁を蹴りながら勢いをつけ接敵を開始する。 彼我距離を縮められる事を嫌ってか、ガトリングガンを打ち続けながらジリジリと後退するB3。 しかしその事ごとくをティキはかわしながら距離を縮めてく。壁を蹴って移動の勢いを増すのと同時に、壁を蹴る事でジグザグとフェイントの様な動きをして近づいているんだから相手も大変だろう。 大体一発でも、当たり所が悪ければティキはKOしちゃうんだから、当たるわけにはいかないんだ。機動性を重視して、思いっきり軽装にしてあるんだから。 『ヤツは3倍の速さで動けるというのかぁぁぁっ!』 『ティキは赤くも無ければ角も無いですよぉ♪』 相手のお兄さんと僕には意味のわからない会話を交わすティキ。 ……チョットだけ疎外感。 そんな間にもティキとB3の距離は縮まり、瞬く間に白兵距離。スラリと西洋剣を抜いたティキと、ガトリングを投げ捨てるタイミングさえ失いコンバットナイフで応戦しようとするB3。 ひゅん 空気を切り裂くような音が聞こえたのは気のせいか。 そこにはコンバットナイフを振り切ったB3と、見事にそれを屈んでかわし、B3の喉もとに剣を突きつけているティキの姿があった。 『当たらなければどうという事は無いのですよぉ☆ 勝負ありですぅ♪』 にこやかに笑うティキに、B3は不敵な笑みを返す。 がしゃん そう聞こえたかと思った瞬間、ティキは反応していた。 ぱんぱんぱん 続いて聞こえる軽い発射音。 『おイタはダメなのですよぉ~』 投げ捨てられなかったガトリングガンをB3が構える前に、ティキは左手に持っていたリボルバーでそのガトリングガンを打ち抜いていた。 B3は諦めの表情で、両手を上げた。 「しょーねんっ! 今日はヒッジョーォに有意義であったァ!」 にこやかに笑みを浮かべながら握手を求めてくるお兄さん。テンションは未だ高めだが、バトル前に比べると幾分か落ち着いて見える。 「こちらこそ、ありがとうございます」 僕は素直にそれに答える。 「うむ! しょーねんんっ! なかなかに見所があるぞ! 今日の試合を糧に、ますます精進するがイイッ!」 んん? 「それではまた戦場で会おうッ! なーはっはっはっはっ!」 そういってそのお兄さんは背を向けた。 ……なんだか僕らが負けたみたいになってないか? 僕らは釈然としない思いを抱えつつ、高らかに笑いながら立ち去るミリタリールックのお兄さんを見送った。 終える / もどる / つづく!
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ウサギのナミダ・番外編 黒兎と塔の騎士 後編 ◆ 鳴滝修平の夢は、格闘技を極めることだった。 世界最強なんて見果てぬ夢だが、そう自負できるほどに強くなりたかった。 志したのは小学校に入学する時分のことだから、随分前の話だ。 鳴滝少年は、数ある格闘技の中から、中国拳法を選択した。 近所に道場があったからだ。 鳴滝少年は熱心な入門生だった。 拳法を身につけるのも面白かったし、強くなることが実感できた。 それは中学生、高校生になっても変わらなかった。 実際、強くなったと感じられたのは、喧嘩の時だった。 格闘技をやってるだけで、何かとやっかいごとに巻き込まれる。 殴り合いの喧嘩をしたが、拳法の技は使わなかった。 師匠から私闘での使用を禁じられていたからだ。 だが、使わなくても負けることはなかった。 いつか、思うさま技を使うことがあるだろうか。 そう思いながら、日々練習に励んでいた。 その生活が一変したのは高校三年生の時。 交通事故にあった。 自転車に乗っていたところで、車にはねられた。 命に別状はなかったが、自転車と左の膝が壊れた。 入院生活の後の、長いリハビリのおかげで、なんとか日常生活は不自由なくできるようになった。 でも、激しい運動はできなくなった。 格闘技なんてもってのほか。左膝は弱点ですらある。 今も道場には行っているが、それは自分を守ることに備えるためであり、以前のような前向きな気持ちではなかった。 だから、リハビリ明けの直後は、荒れた。 つっかかってくる不良やヤンキーを、片っ端から倒して回った。 自分の強さを確認するための幼稚な手段、だった。 そんな意味のない喧嘩に飽きた頃。 鳴滝は武装神姫に出会った。 はじめはくだらない人形遊びだと思った。 だが、ある戦いを見て考えが変わる。 それは、銀髪の神姫と、青色の鎧騎士の対決だった。 剣による近接格闘戦。 その動きは人間を超越し、神業の域に達している。 鳴滝はふと思う。 このなんでもありの戦闘領域で、格闘技はどれほどの力を持ちうるのだろうか。 格闘技だけでどこまで上が目指せるのか。 そんな思いつきが、鳴滝の次なる夢になった。 騎士型サイフォス・タイプを購入し、ランティスと名付けた。 そして、格闘技の修練をさせた。 実際のところ、徒手空拳で戦場に立つのは、非常に厳しかった。 はじめはろくに勝てなかった。 だが、鳴滝はあきらめることを知らず、ランティスは鳴滝の夢を愚直に追い続けた。 やがて、自分たち流の戦い方を見い出す。 そしていまや、『塔』でランティスにかなう神姫はいない。 鳴滝はランティスに感謝している。 鳴滝の夢はかないつつあるのだから。 ◆ 手甲から飛び散る紫電の向こう。 正面に立つ神姫の姿を認めて、ランティスは愕然とした。 「貴様……どうして……」 ティアは雷迅弾を放ったときそのままの姿で立っている。 ありえない。 超速の弾丸は、間違いなくティアが立つ場所を通過している。 なぜあの黒い神姫は五体満足で立っていられるのか。 「どうして、どうしてそこに立っていられるっ!?」 ランティスの叫びに、ティアは困ったような視線を向けるばかりだった。 ◆ ランティスと鳴滝の様子に、観客たちもどよめき出す。 シスターズの四人と安藤も、首を傾げていた。 彼らは皆、ティアが何をしたのか、全く見えていなかった。 安藤は、シャツの胸ポケットにいる、彼の神姫オルフェに尋ねた。 「オルフェ……ティアが何したか、見えたか?」 「見えました……けど……」 人間では追いきれなかった動きも、神姫の目では捉えられたらしい。 だが、オルフェは釈然としない表情で首を傾げていた。 「ティアは何をした?」 「何をしたというか……特別なことは何も」 「え?」 「ただ普通に……いつものようにステップでかわしただけです」 「は?」 安藤はオルフェの言っていることがすぐには理解できなかった。 そこへ銀髪の神姫が口を挟む。 「マスター安藤。確かに今のティアの動きは、半円を描く普通のステップでした。 ……ですが、ティアは、出来うる限り最速かつ最小半径でのステップで、雷迅弾を回避したのです」 「最小半径って……」 安藤には想像もつかない。 つまり、超音速で飛来する球体を、紙一重で見切ってかわした、ということでいいのだろうか。 「……っていうか、雪華は何で俺のこと知ってるんだ?」 「ティアと同じチームの神姫とマスターの情報は調べ上げてあります」 さも当然といわんばかりの雪華であった。 □ ギャラリーがどよめく中、俺はむしろ不思議な気持ちでいた。 別に何も特別な技を使ったわけじゃない。 その証拠に、俺からティアへの指示はたった一言、 「ステップでかわせ」 だった。 ティアはそれを忠実に実行しただけだ。 確かに最近、ティアには近接戦用にステップを練習させていたが……。 「遠野……今のはなんて技だ……?」 大城も呆けたように俺に聞く。 まわりを見ると、みんな俺に注目していた。 俺は小さくため息をつく。 「名前を付けるほどのことじゃないんだが……そうだな、『ファントム・ステップ』とでも名付けようか」 「ファントム・ステップ……」 うめくように鳴滝が言う。 俺は頷いた。 「そう。だが、ファントム・ステップは単発の技じゃない。連続でやると……こうなる」 バトルロンド筐体の画面の中。 ランティスがティアに向かって突進していくところだった。 ■ 「たった一発かわせたからって……いい気になるな!!」 ランティスさんが叫びながらわたしに向かって突っ込んでくる。 どうすればいい? 間合いを取ってかわすのは簡単だけれど。 そう思ったとき、マスターから指示が来た。 『ティア、練習してたあのステップですべてかわせ』 「はい」 『隙あらば反撃だ。練習の成果、見せてやれ』 「はいっ!」 やっぱり、あのステップ……ファントム・ステップと名付けられたのは後で知った……を試すために、この試合は銃器がセッティングされなかったんだ。 ファントム・ステップは、わたしが最近集中的に練習していた技。 わたしが近接格闘戦をするようになってから、マスターが必要だと言って、練習するようになった。 できるだけ素早く、できるだけ相手から離れずに、ステップでかわす。 それが基本。 ランティスさんが両手を顎につけた体勢で踏み込んでくる。 間合い。 左右のパンチから左脚のハイキック。 流れるように淀みのないコンビネーション。 わたしは後ろに下がるステップで、左右のパンチをかわし、半円のターンでキックをはずす。 ステップは全部、攻撃に対して一定の距離。 空を切るハイキックが風を巻き、わたしの前髪を揺らす。 わたしはランティスさんを見た。 大きな動作の後なのに、もう隙をつぶして構え、攻撃態勢に入っている。 反撃の暇はない。 ランティスさんは躊躇なく踏み込んできた。 今度はさらに深く。 腰だめの右拳を斜め上に突き上げるようなアッパーカット。 それも半円のターンでかわす。 すると今度は、踏み込みながら、左腕で細かいパンチを三発放ってきた。 だけどそれは、三発とも同じ距離。 それをかわすと、また踏み込んで、右のパンチを二、三発。 わたしは右左と順番に放たれるパンチを、ジグザグのステップでかわしていく。 かわすたびに、ランティスさんの表情が険しくなっていく。 ◆ ランティスはティアに向かって膝蹴りを繰り出した。 これもかわされる。 だが、これは誘い。 上げた右膝を降ろさず、空手の側方蹴りに移行する。 突然間合いは伸びる。どうだ。 だがそれも、半円のターンでかわされる。 「くっ……!」 ばかな。 こんなことはありえない。 ランティスはこれでも考えながら攻撃をしている。 技のスピード、キレ、間合いの変化、技の変化。 もちろんフェイントも交えている。 だが、そのことごとくをかわされる。 しかも一定の間合いで。 ティアは必ず踏み込みが届く間合いで、自分の正面にいるのだ。 当たるはずの攻撃が当たらない。 あるはずの手応えがない。 まるで亡霊を相手にしているようだ。 「お、おおおおおぉっ!!」 ランティスは吠えた。 左右のハイキックを順に放ち、さらに振り上げた左脚を上から落とす、かかと落とし。 それも、なめらかなS字のターンが命中を許さない。 だがランティスは止まらない。止められない。 今度は降ろした左脚を支点に、旋風のようなミドルキックを放つ。 攻撃範囲の広さは、ランティスの持つ蹴り技でも随一だ。 しかし、それもかわされる。なんと、ランティスが振るうつま先を、ターンで回り込むようにして回避した。 ランティスはさらに蹴る。同じ方向から、跳ねるように、リズミカルに、旋風のような蹴りを。 しかし、当たらない。 黒兎の神姫は、目の前を、亡霊のように舞い続けている。 「く、くそおおおぉぉっ!!」 自分の身につけた技のすべてが、たった一つの技に否定される! 技を一つかわされるたび、心が絶望に浸食されていく。 ランティスは心を削るような思いで攻撃を続ける。 ◆ 「すごい……」 安藤は思わずつぶやいていた。 ランティスの息もつかせぬ連続技。 そこにはあらゆる格闘技の技が詰め込まれていた。 キックボクシングのコンビネーション、ボクシングのパンチに、ムエタイ、空手の蹴り技。 かかと落としはテコンドーの動きだったし、今見えるダンスのような回し蹴りは、たぶんカポエラだ。 格闘技をちょっと知る程度の安藤にさえ、ランティスの技の多彩さがわかる。 だが、それ以上にティアがすごい。 ランティスのあらゆる技は、タイミングもスピードもリーチもすべて違っている。 だが、ティアはそのことごとくを紙一重でかわし続けているのだ。 しかも、ただ一つの技……ステップで。 その様は、まるでパートナーとダンスをしているかのようだった。 「ちょっと、涼子? 大丈夫?」 美緒が小さな声を上げた。 見れば、涼子が頭を押さえながら、大型ディスプレイに見入っていた。 顔色は真っ青だ。 「すごい、なんてもんじゃ……」 涼子は、震える声で、言った。 「ティア……かわしながら、誘導して……塔の外周を回ってる……」 「な……」 安藤はすばやく大型ディスプレイを見る。 ランティスの右上段蹴りが途中で変化し、下段蹴りになって、ティアのレッグパーツを狙う。空手の蹴り技。 しかし、つま先は、ティアのランドスピナーをかすめたのみだ。 そう、二人の攻防はずっと続いていて、途切れることがない。 周囲を壁に囲まれた塔の中で、移動しながらの攻防を続けるには、塔の外周を回るように移動するしかない。 そして、二人の神姫はそれを忠実に実行している。 移動の舵取りは、ランティスの前方にいて、かわし続けるティアがしているはずだった。 涼子は戦慄する。 神業なんてレベルじゃない。 ランティスの打撃は、どれ一つとっても、達人の域を越えている。 それを正面でかわしながら、行き先を誘導さえできるなんて。 武道をたしなむ涼子だからこそ、目の前のバトルが驚愕のレベルにあることを見抜いていた。 「でも、ティアはなんだってそんなことを……?」 「おそらくは、ランティスの技を引き出すためです」 素朴な疑問に答えたのは、全国チャンピオンのマスターだったので、安藤は少なからず驚いた。 だが、当の高村はそんなことを気にもかけず、気さくな様子だった。 「武装神姫にとって、技とは、マスターとの絆が生み出す力です。 マスターの想いをバトルで具現化するための技術……それが武装神姫の『技』なのです。 装備に頼らず、技を駆使して戦うという点において、あの二人はとてもよく似ています。 だからなのでしょう。ティアはランティスのすべての技を……つまり、マスターの想いと二人の絆のすべてを引きだし、受け止めようとしているんですよ」 安藤は高村の言葉に途方に暮れながら、また大型ディスプレイに目を移す。 ランティスが攻め、ティアがかわす。 その姿はダンスパーティーで踊るパートナー同士のようにも見える。 それほどに華麗で美しい動き。 「ランティスだけではありません。ティアもまた、技のすべてを出し尽くそうとしている……」 ◆ 気付いているだろうか? 雪華は、画面上のランティスを見つめ、思う。 ティアのファントム・ステップは、ただ一つの技、ではない。 ステップやターンを駆使して、近接距離を一定に保つ。それがファントム・ステップだ。 ティアはあらゆるステップ、あらゆるターンを駆使して、ファントム・ステップを成立させている。 ランティスが「格闘」を極めた神姫だとすれば、ティアは「滑走」に特化した神姫だ。 ファントム・ステップは、ティアがこれまで身につけてきた、膨大な「滑走」の技の上に成り立っている。 ランティスはそれに気付いているだろうか。 画面上の彼女の表情からは、苦悩と焦燥が見て取れる。 雪華はランティスが嫌いなのではない。愚直なまでにマスターの夢を追い求める姿は、好ましいとさえ思う。 だからこそ、彼女には気付いてほしい。 技同士のバトルに、神姫の出自など、関係がないことを。 「それにしても……」 雪華はつぶやき、ティアの姿を見つめる。 表情がほころぶのと同時、身震いする。 雪華と戦ったときよりもなお、彼女の技は冴えていた。 あのとき、雪華の『レクイエム』をかわしたあとの神懸かり的な機動が、すでにティアのベースラインの動きになっている。 ティアは確実に進化している。 それが嬉しい。 そして彼女に心からの尊敬を抱き、そしてまた戦ってみたいと、雪華に思わせるのだった。 ◆ 鳴滝は喜びに震えていた。 高村について、こんなゲームセンターまでやってきて正解だった。 秋葉原での戦いにうんざりしていたのは、ランティスだけではない。 マスターである鳴滝もまた、火力と物量でばかり挑んでくる対戦者たちに飽き飽きしていた。 だが、ティアは違った。 どんな神姫とも違う機動力で、彼女だけが持つ技を駆使してランティスと戦っている。 ランティスの技に、技で挑んでくる神姫がついに現れた。 そう、待っていた。ずっとこんな相手が現れるのを待ち望んでいた。 ランティス、今お前はどんな気持ちだ? どんな気持ちで戦っている? ……なんでそんなにつらそうな顔をしている。 こんな好敵手と出会えることは、俺たちのような輩にとっては最高のことじゃないか。 もっと喜べ。 そしてもっとバトルを楽しめ。 このバトルの先に、俺たちの見たかった地平が、きっと見えるだろう。 ◆ そんなマスターの想いとは裏腹に、絶望と焦りを顔に浮かべながら、ランティスはティアに打ち込み続けた。 しかし、どんな打撃も、どんなコンビネーションも、ことごとく回避されている。 『ランティス』 「師匠!」 彼女は鳴滝をマスターと呼ぶよりも、師匠と呼んだ方がしっくりくる、と思っている。 『なぜあれを出さない』 「……ですが、この娼婦の神姫に、あの技を出すほどでは……!」 『出すほどだ。現にお前の打撃は、一発もティアに当たってないぞ?』 「……っ!」 『もう認めろ。ティアは同じステージに立つ資格のある好敵手だと。出し惜しみはするな。むしろ、すべてを見せつけてやれ』 「……」 ランティスは迷う。 師匠の言葉は理解できるが、「心」が納得しないのだ。 あの下賤な神姫に、師匠から直に教わった技を使うことにためらいがあった。 しかし、もはやランティスは覚悟を決めるしかなかった。 奥の手を出す覚悟を。 この試合、敗北は決して許されないのだから。 「ハアアアアアァァッ!!」 迷いを振り払うように、気合いを入れる。 そして、ティアに向けた一撃の踏み込み。 瞬間、何かが爆発したような音と共に、地が揺れた。 ■ ランティスさんが深く踏み込んでくる。 その脚が着地した瞬間、地響きが来た。 「わっ」 一瞬、地面が揺れる。 ランドスピナーが傾く。 横構えになっていたランティスさんが腰を落とし、両手の掌を彼女の両側に突き出した。 不安定な姿勢ではあったけど、わたしは間合いを大きめに取るようにランドスピナーを走らせ、からくもランティスさんの一撃をかわした。 彼女と対峙する。 そして、ぞっとした。 ランティスさんの立っている、その足元。 踏み込んだ場所がランティスさんの足形に窪み、地面に放射状のひびが入っている! いやな感じがする。 いまの掌打はからくもかわせたけれど、受けていたら、どんなことになっていただろう。 わたしに想像する間も与えず、ランティスさんがまた来た。 またしても低く、深い踏み込み。 今度はもっと深い。まるで、身体全体でぶつかってくるような……。 わたしの位置は壁際で、もうぎりぎりでかわす余裕はなかった。 ランティスさんを大きく回り込むように回避する。 正解だった。 小手先の技じゃなかった。 ランティスさんは踏み込んで背中を打ち付けようとしてきた! 背中で攻撃、なんて、聞いたこともない。 わたしが今いた場所を、ランティスさんの背中が通過して、そのまま塔の壁に激突する。 見間違いだと思う、でも。 ランティスさんの背中が当たった瞬間。 高い高い塔の壁が、一瞬、たわんだように見えた。 □ まるでミサイルが直撃したかのような爆発音。 ランティスを震源地に、短い地震が起きて、ディスプレイの映像を揺らす。 バーチャルで構成されたステージのカメラの位置は動かないはずだから、塔全体が揺れたのだ。 ランティスが姿勢を戻して、ティアと対峙する。 その背後。 いましがた、ランティスが背中を打ち付けた壁が、彼女の背中の形でクレーターになっている。 クレーターのすそ野から、大小のひび割れが大きく広がっていた。 そして。 その壁が粉々に砕け、大きく崩れ落ちた。 「八極拳か……これほどの破壊力とはな」 あの特徴的な、背中からの打撃に見覚えがある。確か『鉄山靠』とか言う技だ。 八極拳は中国拳法の一流派だ。 俺も詳しくは知らないが、震脚と呼ばれる強烈な踏み込みから生み出される破壊力が特徴だと聞いたことがある。 鳴滝が感心したように、俺に言う。 「よく知っているな。ランティスの八極拳は俺の直伝だ」 「君も拳法をやってるのか。なるほど、だから師匠、と呼ばれてるんだな」 「そうさ。……どうする、遠野。踏み込むたびに地面を揺らされて、ファントム・ステップを続けられるか?」 鳴滝は不敵に笑って、俺を挑発する。 だが、不愉快ではない。 鳴滝もこのバトルの駆け引きを楽しむために、俺を挑発している。それがわかる。 ならば一つ、俺も楽しんでみようか。 「試してみるがいい」 「ふふ……八極拳の技が単発だと思うなよ。連続でやると、こうなる」 鳴滝の言葉と同時、ランティスが再び前に出た。 完結編へ> Topに戻る>
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第九話 「マスター!起きてください!!」 「ごべらっ!?」 次の日の朝、優一の一日はモーニングスターの一撃で始まった。 「スタンガンの次はこれかよ!!」 「だってジェni・・・」 「またかよ!!」 起動させてからもうダブルスコアに達しようかという数になったいつものやりとりだが、優一にとってもアカツキにとっても一つの習慣になろうとしていた。 「それより今日、今日ですよ!」 「判っとる×2。支度してくるからちょっと待ってろ」 十五分後、支度を終えた優一はアカツキと共に幸平と事前に決めておいた待ち合わせ場所に到着した。 「ところで・・・、何でアネゴがいるんだよ」 「何でって、こういうのは何かとトラブルが起きる物よ。あ、初めまして、治安局の安田聡美です」 「堂元です。どうも」 「しっかし、アインだけでなくツヴァイやドライまで引っ張ってくるとは・・・。まさか」 「そのまさか、カタロンよ。二人がこれから行く神姫センターは最初はかなり小規模だったけど、ある時期を境に急速に規模を大きくしていったのよ。機密情報だからこれ以上の事は言えないけど、捜査線上にカタロンが浮上してきたって訳。まぁぶっちゃけた話、偶には真剣勝負も楽しみたいからね」 「まったく、姉さんがタッキーのブロマイドをちらつかせるから嫌な予感はしてましたが・・・」 「それに釣られるアインもどうかと思うけど」 「まあまあ、アイお姉様もツーお姉様も同レベルと言うことで・・・」 「「貴女に言われる覚えはない!!」」 「ひやぁ!ごめんなさい!」 あきれ果てるアインに突っ込む悪魔型のツヴァイとそれにダメ出しして怒られる砲台型のドライ、二人ともアインと同様にCACが搭載された聡美の神姫だ。 「それで堂元君だっけ、その神姫センターのルールは?」 「四体の神姫で行われるタッグバトルです。形式はリアルバトルで、一回の参加人数は言うまでもなく4人です。それで、そこを牛耳っている兄弟はある程度の成績を上げた神姫のタッグと試合を行う事になっているんです。八百長は前者、不正ジャッジは主に後者で行われています」 「アネゴ、何か作戦は?」 「無い!」 「「へっ!?」」 聡美のあまりにも堂々とした物言いに優一と幸平は開いた口がふさがらなかった。 「証拠は大体掴んでいるから、後は主犯格を捕まえれば一件落着」 「いや、それ警察としてあるまじき考えですけど・・・」 「それじゃぁ行ってみよー!」 「「ダメだこりゃ」」 中に入った一行が目にしたのは文字通りの地下闘技場と言わんばかりの異様な雰囲気だった。 試合用コロシアムの外見は通常と同じに思えるが、試合の中継画像を見る限り、墓場とも言えるフィールドだった。 「あたしは外で見てるから、二人とも楽しんで来ちゃって」 「やれやれ、気楽なモンだよ全く」 「気にすんなって、アネゴはいつもこうだから。それじゃ、登録しに行くぞ」 優一と幸平はタッグバトルの部に参加する事にした。これなら万に一つ、不測の事態が起きたとしても的確に対応できる。 「リィナ、気を引き締めて行こう!」 「そう言うアカツキこそ、アタイの足を引っ張るなよ!」 張り切っている二人だが、少なくともアカツキの方は空元気であることは否めない。何せアカツキに取っては初めてのリアルバトルだ。敗北の代償は破壊、最悪の場合自身の死を意味する。現に、アカツキの知り合いの神姫がリアルバトルで命を落としている。 『バトルフィールドは、グレイブヤード。各神姫のオーナーはスタンバイをお願いします』 今回のアカツキの装備は精密狙撃用スナイパーライフルと中距離用のブルパップ・マシンガン、腰には迎撃用のスラッシュハーケン、格闘用の武装は両脚に仕込んだナイフのみと殆ど近接戦を無視した装備だが、リィナが前衛に立つのでさほど問題ではない。 一方でリィナは二振りのショーティルといつものファンネルに飛翔滑走翼を装備している。後衛はアカツキが担当するので、ファングはあくまで切り札だ。 『バトルロンド、セットアップ。レディ・・・GO!!』 「さあ、行こうか相棒!!」 「リィナ、アローフォーメーション!援護するわ!!」 「ガッテン!!」 試合開始と同時に上空に飛び上がったアカツキは前方に相手を捉えると、リィナと連携を取りながら戦闘を開始する。 相手のタッグ、マオチャオがクローを振りかざしながら突進し、ゼルノグラードが傲然と砲撃を開始した。しかし、二人の連携は相手を大きく上回っていた。 先ずアカツキのライフルが火を噴き、リィナに接近していたマオチャオを叩き落とす。間髪を入れずにリィナがアカツキの援護を受けながら弾幕をかいくぐり、ショーティルでゼルノグラードを横薙ぎに斬りつけた。 ゼルノグラードは致命傷を負ってリタイアとなったが、マオチャオの方はダメージを与えただけだった。 「ちょっとアカツキ、これはバーチャルじゃないんだよ!」 「っごめん、次は気を付けるわ」 バーチャルとリアルの違いにアカツキは戸惑いを覚えた。やはり勝敗の決め方に関する事が引っかかるのだろう。 結局2体ともリィナが仕留めてこの試合を終えた。 アカツキは今、100勝して舞い上がっていた己の未熟さを実感した。 第壱拾話 とっぷへ